自毛植毛は医療費控除の対象となる?
2016/11/29
自毛植毛は保険が適用されない手術!
自毛植毛は保険が適用されない手術なので、かかる費用の全てを自費で負担しなければなりません。
これは何も自毛植毛に限った話ではなく、ほぼ全てのAGA治療や薄毛治療に該当します。
- 内服薬のプロペシアの処方
- 外用薬のミノキシジルの処方
- 頭皮に薬剤を注入する育毛メソセラピー
この3つに自毛植毛を加えた4種類が代表的なAGA治療で、脂肪吸引やボトックス注射などのプチ整形と同じように審美目的の処置だと厚生労働省から判断されているので保険が適用されないのです。
自毛植毛の手術は医療費控除の対象となるの?
「自毛植毛の手術は健康保険が適用されないから医療費控除の対象にはならない」と考えている方はいます。
これは半分正解で半分間違いといったところでしょうか。
そもそも、1年間に病院へと支払った治療費の一部を確定申告して税金から控除することを医療費控除と呼び、以下の3つが絶対条件です。
- 病院で治療を受けて医療費を支払う(個人輸入はNG)
- 領収書や明細書をしっかりと保管しておく
- 審美目的ではなく治療目的で利用した
自毛植毛に関しては美容的な要素が強く、医療費控除の対象外となるのが一般的な見解かもしれません。
しかし、保険適用の有無とは直接的な関係性はありませんし、全てを自費で支払う自由診療でも治療目的と判断されれば医療費控除は受けられます。
歯科医院で実施されている歯列矯正は美容目的では通りませんが、噛み合わせに問題があって日常生活に支障が出ていれば通るのです。
自毛植毛で医療費控除の適用となるケース
同じ税務署内でも担当者によって判断が異なり、以下のケースに該当すれば自毛植毛でも医療費控除が適用されます。
- 事故や火傷によって頭皮の一部分の髪の毛を失って自毛植毛を受けた
- 自己免疫疾患による円形脱毛症を発症して失った毛髪を自毛植毛で補った
- うつ病など深刻な精神疾患で抜け毛の本数が増加して見た目を改善するために植毛手術を受けた
治療目的と判断されれば適用となるため、「自由診療=医療費控除の対象外」とは言い切れません。
素人では正確に判断できない部分もあるので、適用されるのか知りたい方は最寄りの税務署へと足を運んでみるべきです。
容姿を美化したり容貌を変えたりするのが目的でなければ、医療費控除が適用されると税務署の職員は判断してくれます。
当サイトでは20,000件の症例数を誇るアイランドタワークリニックをご紹介しており、たくさんの患者さんを診てきた医療機関なので自毛植毛を受ける際は医療費控除に関する説明も受けてみてください。
全ての薄毛治療は医療費控除が適用されないの?
全ての薄毛治療に該当するわけではありませんが、残念ながら男性が悩まされやすいAGA(男性型脱毛症)は医療費控除の適用となりません。
- 虫歯や風邪の治療は私たちが生きていくために必要な処置
- AGAの治療は医療目的ではなく美容分野の処置と考えられている
上記のように他の病気とAGAとでは治療の意味合いが異なり、髪の毛が薄くても生命の維持には特に関係性がないからこそ保険も医療費控除も適用されないのです。
AGAの治療は容貌を変えるための美容整形と同じ分類となり、「プロペシアを個人輸入で購入する」「ミノキシジル育毛剤を薬局で購入する」「自毛植毛をクリニックで受ける」など、原則的にどの治療も自己負担しなければならないと考えて良いでしょう。
ただし、上記でもご説明したように医療費控除が適用されるかどうかは治療目的なのか美容目的なのかという点なので、円形脱毛症のケースでは適用される可能性があります。
- 円形脱毛症は男性ホルモンが引き金となるAGAとは違って自己免疫疾患が原因
- 精神的なストレスが溜まることで本来は外敵を攻撃する免疫が自分の細胞を傷付ける
- 髪の毛が抜けて見た目のイメージが悪くなることが原因で更にストレスが溜まる
- 余計に円形脱毛症が治らなくなって「単発型」⇒「複数型」と悪化していく
このような特徴が円形脱毛症にはあり、皮膚科で治療を受けるに当たって保険も医療費控除も適用されやすいのです。
医療費控除に関しては税務署の職員の判断によって変わるので、一度相談してみてください。