自毛植毛後の洗髪やシャンプー
2016/10/24
目次
自毛植毛後の洗髪やシャンプーで押さえておきたいポイント
自毛植毛の手術を終えて帰ってきてから、直ぐにシャンプーによる洗髪を行うことはできません。
1,000グラフト(2,000本)程度の一般的な自毛植毛の手術であれば、現在ではスピーディーな処置が行われるようになったので、5時間程度で終了します。
つまり、日帰りで自毛植毛を受けられるのですが、手術の当日は洗髪どころか髪の毛を濡らすことも禁じられているのです。
もちろん、お風呂に入って身体を洗うことはできるものの、シャンプーを使ったり頭皮にシャワーを当てたりしてはいけませんし、患部を濡らさないようなケアが必要となります。
- 自毛植毛を受けた後の頭皮は非常にデリケートな状態となっている
- そんな状態で髪の毛を濡らしたり洗髪したりすると刺激が加わる
- 移植した部分にダメージが加われば頭皮へと定着しない
- 本来の定着率である95%の効果を得られなくなる
このような弊害があり、普段よりも慎重にならなければなりません。
自毛植毛で植え付けた部分だけ避ければ良いので、頭頂部の手術を受けたのであれば前髪は洗うことが可能です。
それでも、器用に一部分だけを洗髪するのは意外と難しいため、当日は頭皮を濡らさないようにケアし、翌日もシャンプーを使わずに弱い水圧のシャワーで優しく洗っていきましょう。
自毛植毛をクリニックで受けたら後は生え揃うのを待つだけで、それまでのアフターケアが最も重要だと説明できます。
いくら成功率の高い手術でも、アフターケアの方法を間違えていては何も意味がないので、正しい洗髪の方法を事前に押さえておくのが手術の成功率をアップさせるポイントです。
「手術の当日は頭皮を濡らさない」「手術の翌日はシャンプーを使わない」という点だけに注意していれば、頭皮への定着率が著しく低下する心配はありません。
しかし、普段と同じような洗髪を自毛植毛後に行うのは危険なので、どのように洗っていくのがベストなのか、以下を参照してみてください。
頭皮に優しいシャンプー剤を使う
市販で販売されているシャンプー剤の多くは、界面活性剤といった化学成分が含まれていす。
この化学成分が含まれたシャンプー剤を長期間に渡って使っていると、頭皮環境を悪化させる大きな原因となるのです。
自毛植毛の手術を受けた直後は、定着率を高めるために頭皮への刺激をできる限り抑えなければならないので、市販のシャンプー剤は避けた方が良いかもしれません。
- ラウリル硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸アンモニウム
- オレフィンスルホン酸
市販の製品の多くは高級アルコール系シャンプーに分類され、上記のような石油系の界面活性剤が使われています。
洗浄力や脱脂力、殺菌効果が非常に高く、正常な状態で使用しても痒みや赤みを中心とする炎症が引き起こされやすいのです。
通販では低刺激のアミノ酸系シャンプーやベビー用のシャンプーが販売されており、術後2週間程度は使用するシャンプー剤の種類にも気を配りましょう。
シャンプーをせずに何日間も放置するのは雑菌が繁殖して頭皮環境は悪化するため、自毛植毛で植え付けた毛髪を大事にしたいのであれば、シャンプー剤をお湯で薄めて使用するのも選択肢の一つです。
スポンジを使って擦らないようにする
植毛したてのグラフトは手術で成功していても不安定な状態なので、スポンジを使用して擦らないように洗髪していく必要があります。
グラフト部分に限った話ではありませんが、頭皮に刺激が加わらないように優しく洗うことでも十分に汚れを除去できるのです。
ゴシゴシと力を入れなくてもシャンプー液が髪の毛に浸かり、ぬるま湯を使って優しく流すだけでも皮脂やホコリといった汚れは綺麗に除去できます。
また、頭皮を清潔に保ちたいからといって、自毛植毛後に洗髪の回数を増やすのはやめましょう。
回数を増やせば増やすほど頭皮に必要な皮脂が流され、乾燥して炎症に繋がる恐れがあるため、1日に1回の洗髪で十分なのです。
洗い流す時のシャワーの水圧を弱める
髪の毛を洗う時だけではなく、洗い流す時もシャワーの水圧を弱めなければなりません。
「シャワー程度の刺激であれば大丈夫なのではないか?」と考えるかもしれませんが、自毛植毛後の頭皮は些細な刺激でもダメージを受けやすくなります。
そのため、チョロチョロと流れるくらいの水圧で髪の毛を濯ぎ、時間をかけてゆっくりとシャンプーの洗浄成分を取り除いてください。
洗髪後にドライヤーで乾かす
頭皮が濡れたままの状態で維持していると、雑菌が繁殖して頭皮環境が悪化し、自毛植毛で植え付けたグラフトに悪影響が生じます。
髪の毛の成長を阻害する結果にもなりかねないので、お風呂で洗髪が終わったら優しくタオルドライを行い、ドライヤーで乾かさなければならないのです。
低温送風機能を使えばドライヤーの風による刺激を避けられますし、最初にタオルドライを施せば熱風が当たる時間を少しでも短くできます。
自毛植毛後に限った話ではありませんが、タオルドライとドライヤーを上手く組み合わせることで、短時間で髪の毛を乾かすことができるのです。